資源ライブラリー
「鉄くず屋」の目線から、身の回りの資源の生い立ちとそのリサイクルについて紹介します
日本は資源(とりわけ鉱物資源)の少ない国であるということは、古くから言われていることです。最近でも、燃料価格の高騰や中国発のレアアース騒動によって産業活動が混乱・停滞したことは、みなさんの記憶に新しいことと思います。
資源が不足すると経済活動・生産活動に支障をきたすというリスクが常に潜んでいるのです。今後、資源を国内で再資源化(リサイクル)する重要性は高まる一方だと言えるでしょう。
鉄やアルミをはじめとする金属は生活に深く根ざしている素材でありながら、その行方は少々見えにくいのではないでしょうか。このようなブラックボックスの中身を少しでも可視化できないか? 資源ライブラリーは、鉄くず屋の現場の視点から情報発信をしてみようという試みです。
昨今、資源や環境に関する議論は盛んですが、実態を知らずには議論を深めることはできません。問題を深く考えるために、まずは知ることが必要になります。(……かく言うわれわれも、本企画を通して初めて知ったことがどれだけあったことか!)
資源のリサイクルの話を通じて、これからの資源問題について考える一助となれば幸いです。
No.1 鉄
鉄は現代文明の土台ともいえるほど身の回りで利用されています。住宅も、道路や橋などのインフラも、フライパンから陶器の釉薬にまで……ありとあらゆる形で鉄は活用されています。かほどの多量の鉄が、どのように再資源化されているかご存知ですか?
No.2 アルミ
鉄以上の埋蔵量を誇りながら、本格的に利用され始めたのは、ここ100年あまりです。なぜ近代に入ってから金属としての利用が進んだのか。「電気の缶詰」と称されるアルミの性質がその鍵を握ります。
No.3 銅
「金と同じ」と書いて銅となる、貴重な金属のお出ましです。ベースメタルの中でも鉄やアルミに比べればその希少性は別格で、投機の対象となるほどです。利用価値も高く、身の回りに欠かせない金属の代表格といえるでしょう。
No.4 ステンレス
ステンレスは「Stain(さび)+less(少ない)」という名の通り、さびに強い鉄の合金です。鉄の合金なのになぜさびにくいのか? ステンレスでも磁石につくものとつかないものがあるなど不思議な合金をご紹介します。
毎年11月3日(文化の日)に那須烏山商工会で主催している「商工会祭り」にて、ひらつねもブースを設けています。イベントで展示している「資源ライブラリー」がこのページで公開しているもののベースになっています。ウェブ上では紹介するのが難しい各種金属の実物や実験装置など、よりお楽しみいただけるよう知恵絞ってます。
近辺にお住まいの方はぜひ実物をご覧ください!